ものぶログ

永遠神ケフネトのデッキ構築(統率者)など

≪精神的つまづき≫の撃ちどころ

はじめに

ピッチカウンターの有用性

統率者戦ではピッチスペルが役に立つ。ピッチスペルとはマナを消費せずに唱えることができる呪文のことだ。

自分のターンはクリーチャーなどのパーマネントを展開したり、重いソーサリーを唱えたりすることにマナを使いたい。その結果フルタップ状態(使えるマナの無い状態)でターンを渡してしまうこともあるだろう。

そんな時には≪対抗呪文≫が手札にあっても役に立たない。対戦相手が危険な呪文を唱えてもそれを止めることができないのだ。

自分のターンに動きつつカウンターを構えることはできないか?その悩みに対するベスト・アンサーがピッチスペルのカウンターだ。代表的なものに≪意志の力≫がある。ピッチ・カウンターを実用度別にランキングした記事があるので興味があれば読んでほしい。

「ピッチカウンター 強さランキング」
https://monobluefrog.hatenablog.com/entry/2021/12/14/211756

≪精神的つまづき≫は入れ得

記事の中では4つのカードを挙げているが、特におすすめしたいのが≪精神的つまづき≫(Mental Misstep, 通称メンミス)というカードだ。

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精神的つまづき
(青/Φ)
インスタント
((青/Φ)は(青)でも2点のライフでも支払うことができる。)
マナ総量が1の呪文1つを対象とし、それを打ち消す。

このカードをすすめる理由は
①値段が安い
②青が濃くないデッキでも採用できる
③ピッチコストも生撃ちコストも安い
④1マナの強力な呪文が多く存在する

理由を詳しく解説する。

①記事の中で紹介している4つのカードの値段は以下の通り(2021年12月29日晴れる屋価格)
否定の力…13,000円
精神的つまづき…600円
意志の力…16,000円
激情の後見…7,480円 
≪つまづき≫が圧倒的に安い。

②≪意志の力≫や≪否定の力≫などはピッチコストとして青いカードを要求する。5色デッキではまず使えないだろう。一方で≪つまづき≫は固有色に1色でも青が入っていれば気軽に投入できる。しかも2対1交換の≪意志の力≫などと違い1対1交換ができる。

③たいていのピッチスペルは、≪意志の力≫のようにピッチコストとしてカードを要求したり、≪激情の後見≫のように無料で唱えるための条件(統率者をコントロールしている)を必要としたりするのだが、≪つまづき≫は基本的にライフが3点以上あればいつでも撃てる。ライフがピンチなら(青)で撃つこともできる。どちらにせよ唱えるのが非常に簡単なのだ。

④≪つまづき≫は1マナの呪文しか打ち消せない。≪意志の力≫に比べると圧倒的に打ち消し範囲が狭い。しかしそれでもこのカードは強い。統率者戦では強力な1マナ呪文が飛び交っているからだ。

以上の4つの理由から≪精神的つまづき≫をデッキに入れることを強くおすすめする。それでは優先的にカウンターすべき1マナ呪文を色ごとに3枚ずつ紹介していく。

カウンターすべき1マナ呪文

白の呪文

●悟りの教示者
(白)
インスタント
あなたのライブラリーからアーティファクト・カード1枚かエンチャント・カード1枚を探し、そのカードを公開し、その後ライブラリーを切り直してそのカードを一番上に置く。

▶︎アーティファクトやエンチャントにはコンボパーツとなるものが多く、これを通すと負けに直結する可能性が高い。


●沈黙
(白)
インスタント
このターン、あなたの対戦相手は呪文を唱えられない。

▶︎対戦相手のコンボに対する妨害と、自分のコンボを安全に通すための保険という2通りの使い方ができるカード。誰かがその人のターン中にこれを唱えた場合「今から勝ちに行きますけどいいですか?」という合図なので、確実に止めよう。


エスパーの歩哨
(白)
アーティファクト・クリーチャー ― 人間・兵士
各ターンで対戦相手1人が初めてクリーチャーでない呪文を唱えるたび、そのプレイヤーが(X)を支払わないかぎり、あなたはカード1枚を引く。Xは、エスパーの歩哨のパワーに等しい。
1/1

▶︎維持費のかからない≪Mystic Remora≫。こいつに除去を撃とうにも「マナかカードか」の嫌な二択を迫られるので、着地前に処理するのが吉。


青の呪文

●神秘の教示者
(青)
インスタント
あなたのライブラリーからインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を探し、そのカードを公開し、その後ライブラリーを切り直し、そのカードを一番上に置く。

▶︎一発放てばゲームをひっくり返せるソーサリーや、除去やドローができるインスタントなどを状況に応じてサーチ可能。最も警戒すべき青の1マナ呪文。


●High Tide
(青)
インスタント
ターン終了時まで、プレイヤーがマナを引き出す目的で島をタップするたび、そのプレイヤーは追加で(青)を加える。

▶︎各種フリースペルと組み合わせると凶暴。たとえば手札に≪High Tide≫、≪大あわての捜索≫、≪時のらせん≫の3枚&戦場に島が3枚あれば、最終的に手札7枚と青マナ7つを得られる。青単使いがこの呪文を唱えるのは悪いことを始める合図。


●訓練場
(青)
エンチャント
あなたがコントロールするクリーチャーの起動型能力は、それを起動するためのコストが最大(2)少なくなる。この効果は、そのコストに含まれるマナの点数を1点未満に減らせない。

▶︎≪帰還した王、ケンリス≫や≪トリトンの英雄、トラシオス≫などの起動型能力持ちジェネラルの使い手がこれを唱えたら、即カウンター。コスト減少カードは悪。


黒の呪文

●吸血の教示者
(黒)
インスタント
あなたのライブラリーからカードを1枚探す。その後、ライブラリーを切り直し、そのカードを一番上に置く。あなたは2点のライフを失う。

▶︎最強の教示者。なんでもサーチできる点、何をサーチしたのか対戦相手には分からない点が強み。見たら迷わずカウンター。


●暗黒の儀式
(黒)
インスタント
(黒)(黒)(黒)を加える。

▶︎1ターン目から≪ネクロポーテンス≫を出す危険なマナ加速。1ターン目に見たらカウンター。


●Demonic Consultation
(黒)
インスタント
カード名を1つ選ぶ。あなたのライブラリーのカードを上から6枚追放する。その後、選ばれた名前のカードが公開されるまで、あなたのライブラリーの一番上のカードを公開し続ける。そのカードをあなたの手札に加え、これにより公開された他のすべてのカードを追放する。

▶︎≪タッサの神託者≫とともに悪名高き「デモコンタッサ」のコンボを成す。カウンターしないと死ぬ。


赤の呪文

●汚損破
(赤)
ソーサリー
あなたがコントロールしていないアーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。
超過(4)(赤)(あなたはこの呪文をその超過コストで唱えてもよい。そうしたなら、あなたがコントロールしていない各アーティファクトをそれぞれ破壊する。)

▶︎超過コストで唱えてもマナ総量は1なのでカウンターできる。実質5マナの呪文を無料で打ち消せるのでお得感がある。


●ゴブリンの溶接工
(赤)
クリーチャー ― ゴブリン・工匠
(T):プレイヤー1人がコントロールするアーティファクト1つと、そのプレイヤーの墓地にあるアーティファクト・カード1枚を対象とする。両方の対象がこの能力の解決時に適正である場合、そのプレイヤーはそのアーティファクトを生け贄に捧げると同時にそのアーティファクト・カードを戦場に戻す。

▶︎自分の墓地にあるアーティファクトのコストを踏み倒す使い方と、戦場にある対戦相手のアーティファクトを墓地に叩き落とす使い方ができる。通してしまうと盤面をめちゃくちゃにされるのでカウンターしよう。


●ギャンブル
(赤)
ソーサリー
あなたのライブラリーからカードを1枚探し、そのカードをあなたの手札に加え、カードを1枚無作為に選んで捨て、その後ライブラリーを切り直す。

▶︎わずか1マナでなんでも手札にサーチできる驚異の呪文。墓地に落ちなかった場合が怖いのでカウンターしよう。

 

緑の呪文

●俗世の教示者
(緑)
インスタント
あなたのライブラリーからクリーチャー・カード1枚を探し、そのカードを公開する。その後、ライブラリーを切り直し、そのカードを一番上に置く。

▶︎「サーチ呪文は放置。持ってきたものが危険ならカウンターすればよい」という考えの人がいるが、≪アロサウルス飼い≫のようにカウンター不可の生物が存在することを忘れてはならない。


●輪作
(緑)
インスタント
この呪文を唱えるための追加コストとして、土地を1つ生け贄に捧げる。
あなたのライブラリーから土地カードを1枚探し、そのカードを戦場に出し、その後ライブラリーを切り直す。

▶︎土地は最も対処が難しいパーマネントなので出る前になんとかしたい。カウンターすると1対2交換になるので嬉しい。


●夏の帳
(緑)
インスタント
このターンに対戦相手が青か黒の呪文を唱えていたなら、カードを1枚引く。このターン、あなたがコントロールしている呪文は打ち消されない。ターン終了時まで、あなたとあなたがコントロールしているパーマネントは青からと黒からの呪禁を得る。

▶︎打ち消し合戦に参加できる、いわば「緑のカウンター」。呪禁とドローまでついてわずか1マナという驚異のコスパ。許さない。


無色の呪文

●太陽の指輪
(1)
アーティファクト
(T):(◇)(◇)を加える。

▶︎1ターン目に見たらカウンター。ジェネラルの早期着地を阻止しよう。


●魔力の櫃
(1)
アーティファクト
魔力の櫃はあなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。
あなたのアップキープの開始時に、あなたは(4)を支払ってもよい。そうしたなら、魔力の櫃をアンタップする。
あなたのドロー・ステップの開始時に、魔力の櫃がタップ状態である場合、それはあなたに1点のダメージを与える。
(T):(◇)(◇)(◇)を加える。

▶︎≪太陽の指輪≫同様、1ターン目に見たらカウンター。色はついていないが、繰り返し使える可能性のある≪暗黒の儀式≫が弱いはずがない。


●師範の占い独楽
(1)
アーティファクト
(1):あなたのライブラリーのカードを上から3枚見る。その後それらを望む順番で戻す。
(T):カードを1枚引き、その後師範の占い独楽をオーナーのライブラリーの一番上に置く。

▶︎構築によってはコンボパーツとなる便利なアーティファクト。≪未来予知≫(およびその亜種)と組み合わせた「未来独楽」のコンボが成立すると、ライブラリーを全て引き切ることができる。その際≪独楽≫を何度も唱え直すことになるので、カウンターするチャンスが生まれる。注意すべきは≪劇的な逆転≫+≪等時の王笏≫コンボ。ここに≪独楽≫を加えると無限ドローが成立するのだが、「未来独楽」と違って唱え直しはない。そして一度着地した≪独楽≫は除去するのが極めて困難なのだ。


まとめ

≪精神的つまづき≫の撃ちどころに迷ったら以下の2つの基準を思い出してほしい。

・教示者はいついかなるときも打ち消す。
・マナ加速は1ターン目ならば打ち消す。