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永遠神ケフネトのデッキ構築(統率者)など

≪時間の熟達≫はケフネトに必要か?

★この記事はEDH(統率者戦)における≪永遠神ケフネト≫デッキの構築について書いています。

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はじめに

≪永遠神ケフネト≫と追加ターンを得る呪文は相性が良い。例えば≪時間のねじれ≫は通常ならば5マナで1ターンを得る呪文だが、≪ケフネト≫をコントロールしていると3マナ+5マナ=8マナで追加2ターンを得る呪文に化ける(可能性がある)。しかも1ターンあたり4マナとお得になっている。さらに≪精神を刻む者、ジェイス≫や≪巻物棚≫があると無限ターンまで成立してしまうのだ。

※ここまでの話がよく分からない人は、まずは以下の記事を読んで≪永遠神ケフネト≫の能力をチェックしてみてほしい↓
https://monobluefrog.hatenablog.com/entry/2020/09/06/002310
無限ターンのコンボの決め方はこちら↓
https://monobluefrog.hatenablog.com/entry/2020/09/07/224545

ここまで聞くと「ありとあらゆるテイクターン(追加ターンを得る)呪文を詰め込んだらいいんじゃない?」と思われるかもしれないが、個人的にあまりおすすめできないものもある。その1つが≪時間の熟達≫だ。

Temporal Mastery / 時間の熟達 (5)(青)(青)
ソーサリー
このターンの後に追加の1ターンを行う。時間の熟達を追放する。
奇跡(1)(青)(あなたがこのカードを引いたとき、これがこのターンに最初に引いたカードだった場合、あなたはこれの奇跡コストを支払うことでこれを唱えてもよい。)

≪時間の熟達≫の3つの用法

まずは≪ケフネト≫をコントロールしている状態であなたのターンを迎え、ドロー・ステップに引いたカード(このターンの最初のドローであることが前提)が≪時間の熟達≫だったとしよう。これを公開した場合、≪熟達≫の奇跡能力と≪ケフネト≫の能力が誘発する。(これらの能力は好きな順番でスタックに積む)その後以下の3つから選ぶ。

用法① 1Uを支払い追加1ターンを得る
≪熟達≫の奇跡能力のみを利用。呪文の解決後≪熟達≫のカードは追放される。

用法② 3UUを支払い追加1ターンを得る
≪ケフネト≫の能力のみを利用。唱えるのは≪熟達≫のコピー。呪文の解決後≪熟達≫のカードは手札に残る。

用法③ 4UUUを支払い追加2ターンを得る
≪熟達≫と≪ケフネト≫の能力を利用。つまり①と②を両方行なう。両方とも無事解決されると≪熟達≫のカードは追放される。

※ちなみに≪ケフネト≫の能力によって生み出された≪熟達≫カードのコピーは「引く」ことによって手札に加えられたものではない(虚空から突如として出現した)ので奇跡能力は持っていても奇跡能力は誘発しない。ややこしいね!

3つの用法のメリット&デメリット

それぞれの用法についてメリットとデメリットを分析してみよう。

①は2マナという圧倒的な軽さが魅力だが、他のジェネラルでも可能だ。わざわざ≪ケフネト≫でやることではないと思う。また使用後は追放されるので無限ターンにつなげることもできない。最後の一押しやコンボの準備以外の理由では①を使いたくない。

②は悪くない。手札に≪熟達≫が残るので≪ジェイス≫や≪巻物棚≫があれば無限ターンにつなげることもできる。それができなくても次のターンに7マナを払って追加1ターンを得ることができる。
…のだが冷静に考えてほしい。5マナ+7マナ=12マナで2ターンだ。10マナで2ターンを得る≪時間の伸長≫に負けている。しかも≪時間の伸長≫はケフネト・デッキでなくても採用できる。分割払いが可能とはいえコスパで≪時間の伸長≫に負けている7マナのテイクターン呪文を採用したくない。同様の理由で≪運命のきずな≫や≪アールンドの天啓≫もあまり採用したくない。

③は1ターンあたり3.5マナと大変コスパが良い。なおかつケフネトにしかできない芸当だ。③で使う前提なら≪熟達≫をケフネト・デッキに採用しても良いのではないか。確かにそうかもしれない。ただしこの使い方をするなら≪熟達≫を使っての無限ターンは諦めなければならない。しかもある程度マナが伸びてからしか使えない。ケフネトが着地した次のターン、使えるマナは通常4マナなので序盤で③を実行するのは至難の業だ。

以上を踏まえて≪永遠神ケフネト≫デッキに≪熟達の熟達≫を採用するメリットとデメリットを挙げてみる。

〜メリット〜
・7マナ一括払いで追加2ターンを得る動きがコスパが良い。
・2マナ、5マナ、7マナと状況に応じて支払いを変えられる柔軟性がある。

〜デメリット〜
・そもそも生撃ちで7マナは重い。2回使えるにしても≪時間の伸長≫と比べてコスパが悪い。
・「柔軟性がある」とは別の見方をすれば「迷いが生じる」ということだ。次に引くカードが≪精神を刻む者、ジェイス≫や≪巻物棚≫かもしれないと思うと、うかつにテイクターンのカードを追放できない。

まとめ

個人的には「迷う」カードは入れたくないので≪時間の熟達≫は不採用にしたい。生撃ちの重さも気になる。入れる追加ターンは5マナものを3枚、6マナものを3枚で十分だ。(≪召し上げ≫は9マナだけど採用。あれは一発撃てば勝てるカードだからだ。≪ケフネト≫下で2発撃てることが確定した段階で対戦相手は投了するだろう。)

筆者のデッキは無限ターン以外の勝ち筋を複数入れておりこれ以上テイクターンを入れる枠がない。「何がなんでも無限ターンで勝ちたい」と思っている人は水増し目的で7マナものに手を出すのもいいだろう。色々書いたが要は構築次第ということだ。